16歳のトランぺッターを聴く
テレビ朝日「題名のない音楽会」、16歳のトランペッター、児玉隼人が登場した。児玉は、昨年5月に放送された「未来への扉!ニュースターの音楽会」に出演、当時14歳だった。山田和樹による未来オーケストラにも参加している。
まず、C.ジェルヴェーズ『舞曲第3番』より「アルマンド」、バロック舞曲をモーリス・アンドレが編曲したもので、バロック・トランペットの響きを思わせるものだった。次は、T.シャルリエ「36の超絶技巧練習曲 第2番」、トランペットのための練習曲の1つ、見事なテクニックを見せた。
児玉の憧れの音楽家、チェリスト、宮田大、ハーピスト、朝川朋之との共演で、山下康介の編曲によるS.ラフマニノフ「ヴォカリーズ」、トランペットで演奏するにはどうかなというものだったにせよ、味わい深かった。
児玉が参加した未来オーケストラの仲間たち、西村大地(トランペット)、小倉完太(トロンボーン)、田中瑛大(ホルン)、北島花音(テューバ)と共に、M.アーノルド「金管五重奏曲 第1番」第3楽章で締めくくった。未来オーケストラで出会った仲間たちとの共演は見事で、仲間たちの出会いから得たものがいかに大きかったかを示した。
山田和樹による未来オーケストラが、様々な出会いを生み出した。番組がギャラクシー賞テレビ部門優秀賞、民放連盟賞の特別表彰部門・青少年向け番組で優秀賞、放送文化基金賞、最優秀賞を受賞しただけではなく、アジアで最大級となる国際的なテレビ番組賞「アジア・テレビジョン・アワード」の子ども向け番組部門最終ノミネート、最優秀賞となって11月28日、ジャカルタで表彰されることとなった。未来の音楽家を育てようとした山田の企画が、アジアでも高評価を得たことは、日本のクラシック音楽番組として記念すべきである。民間放送でもクラシック音楽の番組を育ててほしい。
かつて、山本直純による「オーケストラがやってきた」があった。民間放送にはコマーシャルがつきものとはいえ、文化的な番組を放送して、クラシック音楽愛好家の裾野を広げてもらえないだろうか。民間放送にもクラシック音楽番組制作に取り組んでもらえないだろうか。「題名のない音楽会」は、黛敏郎が始めてから、60年の長きにわたり、羽田健太郎、佐渡裕、石丸寛二とバトンが受け継がれていった。番組の長さとして、せめて、45分から1時間にしてもらえないだろうか。
20世紀の名トランペッター、モーリス・アンドレの言葉である。
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