葉加瀬太郎音楽塾を振り返る
テレビ朝日「題名のない音楽会」、ヴァイオリニスト、葉加瀬太郎が、これからの音楽家たちにはクラシックのみならず、ジャズ、ポップスなどを演奏できるようになることだという目的で始めた音楽塾、現在、「題名プロ塾」と称して、5期目を募集中である。
東京芸術大学在学中、クライズラー・カンパニーとしてデビュー、日本の音楽の在り方に一大旋風を巻き起こした。葉加瀬だけではない。坂本龍一も同じである。坂本は、東京芸術大学大学院在学中、テクノポップスとしてYMO(イエローマジックオーケストラ)を結成して、日本の音楽の在り方を変えた。
クラシック音楽の牙城たる東京芸術大学から、ポップスの音楽家が出たことが、日本の音楽の在り方を変え、一大旋風を巻き起こした。四角四面のクラシックの音楽家が、ポップスの音楽家として世に出たことが、如何に大きなできごとかを思うと、音楽の多様化が始まったこと、ジャンルにとらわれない音楽観が根付くきっかけとなったことにある。
葉加瀬が、「題名のない音楽会」で、これからの音楽家がクラシックのみならず、ジャズ・ポップスなどを演奏できるようにすれば、活動範囲が広まることを念頭に、真のプロ音楽家としてデビューできるよう、音楽塾を始めた。これまで、次の4人がプロデビューした。林周雅、堀内優里、ミッシェル藍、新美麻奈。
林は、「題名のない音楽会」でレギュラー出演を重ね、弦楽アンサンブルも結成した。第2ヴァイオリンを務める、ほのカルテットが大阪国際室内楽コンクール2023で2位となった。クラシックとポップスについても、次のように語った。
「リズムの感覚が真逆。クラシックではリズムの揺らぎが大切だが、ポップスはリズムが一定であることが大切。」
クラシックでは揺らぎによって、作曲家・作品に応じた自然さがある。ポップスではイン・テンポで、一定のテンポの中で演奏する。
クラシック・ポップスの境界がなくなった今、ポップスのイン・テンポが求められるようになったことは、新しい音楽の演奏には武器になる。カプースチンのような作曲家が現れたり、ピアソラが再評価されるようになったことも大きい。今まで注目されなかった作曲家が再評価されたこと、新しい作曲家が台頭したことがクラシック音楽の歴史に新たなページを記すようになった。
アメリカのマルチシズム(多元主義)に端を発した、クラシック音楽の在り方が世界を変えていった。ガーシュウィン、バーンスタインが果たした役割は大きい。ジャズとクラシックの融合、ポップスとクラシックの融合を進めたこと。ビートルズの存在。ビートルズがクラシック音楽の要素を活かしたポップスを作ったことも、クラシックの在り方を大きく変えることとなった。そうした面を見ると、新しいクラシック音楽に対する適応力も問われる。葉加瀬がクライズラー・カンパニーを結成したこと、坂本がYMOを結成したことは、日本にも新しいクラシック音楽の在り方を促したことには間違いない。クラシック・ポップスを演奏できることが、これからの音楽家には必要だということを示した。ピアニストでも、吉田洋・小原孝の道もその一つである。
葉加瀬の言葉である。
「聴く人に映像や温度、匂いを伝える演奏が大切。」
この一言にも、音楽の在り方への1つの指針が隠れている。クラシック・ポップスでも同じだろう。
東京芸術大学在学中、クライズラー・カンパニーとしてデビュー、日本の音楽の在り方に一大旋風を巻き起こした。葉加瀬だけではない。坂本龍一も同じである。坂本は、東京芸術大学大学院在学中、テクノポップスとしてYMO(イエローマジックオーケストラ)を結成して、日本の音楽の在り方を変えた。
クラシック音楽の牙城たる東京芸術大学から、ポップスの音楽家が出たことが、日本の音楽の在り方を変え、一大旋風を巻き起こした。四角四面のクラシックの音楽家が、ポップスの音楽家として世に出たことが、如何に大きなできごとかを思うと、音楽の多様化が始まったこと、ジャンルにとらわれない音楽観が根付くきっかけとなったことにある。
葉加瀬が、「題名のない音楽会」で、これからの音楽家がクラシックのみならず、ジャズ・ポップスなどを演奏できるようにすれば、活動範囲が広まることを念頭に、真のプロ音楽家としてデビューできるよう、音楽塾を始めた。これまで、次の4人がプロデビューした。林周雅、堀内優里、ミッシェル藍、新美麻奈。
林は、「題名のない音楽会」でレギュラー出演を重ね、弦楽アンサンブルも結成した。第2ヴァイオリンを務める、ほのカルテットが大阪国際室内楽コンクール2023で2位となった。クラシックとポップスについても、次のように語った。
「リズムの感覚が真逆。クラシックではリズムの揺らぎが大切だが、ポップスはリズムが一定であることが大切。」
クラシックでは揺らぎによって、作曲家・作品に応じた自然さがある。ポップスではイン・テンポで、一定のテンポの中で演奏する。
クラシック・ポップスの境界がなくなった今、ポップスのイン・テンポが求められるようになったことは、新しい音楽の演奏には武器になる。カプースチンのような作曲家が現れたり、ピアソラが再評価されるようになったことも大きい。今まで注目されなかった作曲家が再評価されたこと、新しい作曲家が台頭したことがクラシック音楽の歴史に新たなページを記すようになった。
アメリカのマルチシズム(多元主義)に端を発した、クラシック音楽の在り方が世界を変えていった。ガーシュウィン、バーンスタインが果たした役割は大きい。ジャズとクラシックの融合、ポップスとクラシックの融合を進めたこと。ビートルズの存在。ビートルズがクラシック音楽の要素を活かしたポップスを作ったことも、クラシックの在り方を大きく変えることとなった。そうした面を見ると、新しいクラシック音楽に対する適応力も問われる。葉加瀬がクライズラー・カンパニーを結成したこと、坂本がYMOを結成したことは、日本にも新しいクラシック音楽の在り方を促したことには間違いない。クラシック・ポップスを演奏できることが、これからの音楽家には必要だということを示した。ピアニストでも、吉田洋・小原孝の道もその一つである。
葉加瀬の言葉である。
「聴く人に映像や温度、匂いを伝える演奏が大切。」
この一言にも、音楽の在り方への1つの指針が隠れている。クラシック・ポップスでも同じだろう。
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