もう一度、セクハラ事件の記事を見る 名古屋芸術大学、來住尚彦学長のセクハラ事件を斬る

 名古屋芸術大学の教職員たちが、Xに再び、來住尚彦学長のセクハラ事件を報じたCBCテレビの記事を投稿した。

https://x.com/nbdadpt/status/1866052885005631961

この記事を再び投稿して、來住氏の事件をもう一度、社会に問わんとしたことは重要である。教職員たちと岡田匡平氏とのやり取りがある。
「そもそもやけど、4月就任の教員が、それ以前に学生と密室で2人になる状況なんて基本的にあり得ないのだから、それを作ってる時点で不適切では?そのへんも含めて調査したのであれば出すべきやし、やってないなら調査し直すべき。」
「密室ではなく、オープンキャンパスの際に突然見学者として入ってきて…、という状況です。以下の報道は、セクハラ行為をはたらく前の様子です。見学者としてありえない距離の近さをわかってもらえると。」
「第四の壁を暴力のための装置として使っとる。」
「なるほど。」
岡田氏の分析力は鋭い。よく観察している。
 ジャニーズ問題も風化の危険性が高い。東京新聞の記事を上げておく。
「旧ジャニーズ事務所の性加害問題を告発したイギリスBBC放送の番組を担った女性プロデューサーが大学の公開講座に登壇し、「問題は終わっていない」と指摘した。放送から約1年9カ月。新会社による補償や再発防止の取り組みが進んでいるとしてタレント起用が広がる一方、被害者への誹謗(ひぼう)中傷が起きている。事務所とメディアがもたれ合い、問題が放置されてきた構造も改善されたと言えるのか。

◆取材で戸惑った『グルーミング』された子どもの複雑さ

『被害者が協力してくれ、番組放送後も声を出してくれたことでどんどん(問題が)大きくなった』
11月30日、東京都豊島区の立教大で開かれた公開講座の冒頭、ドキュメンタリー映画監督インマン恵さん(37)がそう切り出した。
 インマンさんは東京生まれ。フリーのプロデューサー・ディレクターとして故ジャニー喜多川氏の性加害問題を追及した。
『J-POPの捕食者 秘められたスキャンダル』を制作した。
「性被害の取材はデリケート。ハードルが高いと思っていた」
と振り返った。
 元所属タレントへの取材を進める中、思いがけない反応に戸惑ったという。涙ながらに被害を語る人がいた一方、体を触られる体験をしながら『大きな問題ではない』
「今でもジャニーさんが大好き」
と話した人も。
『まさに(手なずけて性行為を求める)グルーミング。子どもが経験する性犯罪の複雑さを感じた』
 ジャニー氏の性加害問題は1999年に週刊文春が報じ、名誉毀損(きそん)訴訟に発展。東京高裁が性加害を認定して確定したが、その後も積極的な報道はなかった。今回、インマンさんは新聞社やテレビ局に取材を申し込んだが、ほとんど断られた。沈黙の背後に『おびえ』を感じたという。

◆『重大問題がなぜ軽く見られたのか、追及しないと』

 番組は、昨年3月に英国で放送され、反響を呼んだ。とりわけ
『少年への性犯罪が裁判でも明らかになったのに、何十年も何もされてこなかったことが注目された』
BBCでは著名司会者だったジミー・サビル氏が2011年に死去した後、未成年者らへの200件以上の性加害が発覚。局内の検証番組が中止になり、批判が集まった経緯がある。インマンさんは
『旧ジャニーズの問題は日本特有ではない。権力関係の不均衡があるところに起き、米国やさまざまな業界でも生じている』
と指摘した。
 放送翌月の昨年4月、元所属タレントのカウアン・オカモト氏が記者会見し、被害を告白。それを機に、日本でも一気に社会問題化した。9月には当時の藤島ジュリー景子社長らが記者会見して謝罪。社名は『SMILE-UP.』(スマイルアップ)に変更され、被害者への補償が続く。タレントのマネジメントは『STARTO ENTERTAINMENT』(スタートエンターテイメント)に引き継がれた。
 BBCの報道から1年9カ月。日本のメディアが自ら過去の報道姿勢を検証する機会はわずかで、性加害問題の報道も減りつつある。講座で聞き手を務めたジャーナリスト、綿井健陽氏が
『民放放送局はこの問題は終わったという扱い』
と話し、インマンさんが
「どういう意味ですか?」
と驚く場面も。昨年10月に40代の元所属タレントが自死し、被害者への誹謗中傷も深刻化している。ジャニー氏以外の事務所スタッフによる性加害の発覚も踏まえ、
『問題は終わっていない。なぜ子どもへの性加害という重大な問題が軽くみられたのか、追及しないといけない』
と力を込めた。」
 名古屋芸術大学の教職員たちがXで、再び、來住氏のセクハラ事件を報じたことは肯ける。2025年度の名古屋芸術大学の入学試験についても、來住氏の事件がどう影響するか。教職員たちも懸念している。
 学生たちが理事会・大学当局に質問状を出しても相手にされないなら、教職員・学生・保護者・卒業生の皆さんが団結して、行動を起こすことが一番すべきではないか。もう一度、Xに投稿するなら、行動を起こしてほしい。学生の保護者がワニズアクションの皆さんに連絡した際、教職員組合にも連絡を取っても、反応なしだったという。名古屋芸術大学全体で行動する時である。
 長渡康二氏が、投稿を見て、
「許せないですね〜。そんな大人達がいる学校に誰も居たくない。」
とメッセージを送って来た。ワニズアクションの皆さんに連絡して、講演会を開催していただき、席上でセクハラ被害に遭った学生たちへの支援金を集め、手渡していただきたい。社会全体で連帯して、ジャニーズと癒着した來住氏を辞任に追い込む時である。
 名古屋芸術大学の教職員・学生・保護者・卒業生の皆さん、今こそ、団結して、行動してほしい。

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