ジャニーズ問題、子どもの権利 名古屋芸術大学、來住尚彦学長のセクハラ事件を斬る

 ジャニーズ問題、子どもの権利に関して、フリーライター、今一生氏は次のように指摘する。
「ジャニーズ問題はBBCを通じて、世界中に報じられた。そこで、元ジャニが海外フェスに参加すれば、日本の恥だ。海外フェスは、
『俺たちは性加害をなくしたい。子どもをいじめるな!』
と叫ぶ絶好のチャンスだったのに、それをしないまま悪目立ちした。これは後からボディーブローのように効いてくる態度。
 Number_iも滝沢社長も、ジャニーズ時代の性被害で苦しんでいた仲間たちを捨てて、被害者の苦しみにも寄り添わず、性加害について沈黙を続けてる。彼らが愛を表現しても、ウソくさい。なぜ、仲間が性被害に遭っても怒らないの?被害当時、みんな子どもだったんだよ。子どもの痛みを、なぜ無視するの?」
イギリス、BBCがジャニーズ問題を取り上げたことから、ジャニー喜多川の性被害の実態が明らかになった。被害者の数は1000人以上を越え、補償問題も不完全である。今氏は次のように続ける。
「被害申告者が1000人以上で、今も増え続けてる。 #ジャニーズ児童性加害問題。それでもこの話題に沈黙し、関心を持たず、風化を問題視しない大人たち。この現実こそ、日本人の『子ども差別』であり『子どもヘイト』なんだ。大人がいくら『愛してる』と言っても、子どもは『うそこけ』と失笑するしかない。」
かつて、親たちは、自分たちの子どもをジャニーズに入れて、スターにしてほしいため、履歴書を送ったりした。子どもたちは、ジャニーズでスターになるより、ジャニー喜多川の性被害の犠牲者になり、傷ついてしまった。子ども自身が履歴書を送ったにせよ、同じことになった。
 子どもの虐待も続く。今氏は次のように指摘した。
「189に通報しても、ほとんどの子は家に帰されます。その子が虐待通報された親に何をされるか、想像できますか?保護されても、児相の職員や養護施設の職員、里親にセカンドレイプされる『被措置児童等虐待』も増えてます。施設に入ると大学進学率が半減し、施設出身者に自殺が多いのもご存じですか?」
家に戻され、酷い虐待を受けて亡くなる子ども、保護されても、児童相談所の職員、里親からのセカンドレイプ・虐待も少なくない。日本は、子どもたちの権利を本当に守ろうとする気がない。
 こう考えると、セクハラも同じである。名古屋芸術大学で起こった來住尚彦学長のセクハラ事件も、子ども虐待・ジャニーズ問題と同じ土壌で、今氏は新たなジャニーズ問題と位置付けた。名古屋芸術大学の大学祭では、学生たちがセクハラ事件に抗議した模擬店を出店、収益金を來住氏のセクハラ被害に遭った学生たちへの支援金として送っていた。
 セクハラ・パワハラは虐待、虐めである。大学では公然と、セクハラ・パワハラが頻発している。厳しい措置を取る大学がある一方、揉み消しを図る大学もある。名古屋芸術大学はあまりにも恥ずべき、揉み消しに走った。教職員・学生・保護者・卒業生たちの声がほとんど聞こえなくなったことは、事件が風化しているような気がする。
 來住氏がテレビマン時代、ジャニーズと癒着していたことも知らず、学長にした川村大介理事長・濱田誠経営本部長の愚かさには驚かされる。ジャニー喜多川に可愛がられたと言って、顰蹙を買ったり、セクハラ事件まで引き起こした今、大学の今後へのヴィジョンが見えていない。來住氏の派手な金遣いで、大学の財政が悪化した場合、どうするつもりか。中には、問題になりそうなものもある。ロボット・コンサルティング事業への出資が明らかになったら、横領・背任事件に発展する。そうなったらどうするつもりか。
 大学存続に関する重大な問題に発展した場合、川村理事長・濱田経営本部長の責任が問われる。そうなる前に、來住氏に学長を辞任してもらった方が、名古屋芸術大学の今後のためには最良である。

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