大学祭での学生たちの勇気を称える 名古屋芸術大学、來住尚彦学長のセクハラ事件を斬る

 名古屋芸術大学の大学祭で、美術関係の学生たちが來住尚彦学長のセクハラ事件への抗議として出店していた写真である。収益は、來住氏のセクハラ事件の被害者の学生たちに支援として送るという。よくぞやったという勇気を称えたい。
 6月の抗議展覧会では、取材にやって来たフリージャーナリスト、関口威人氏が名古屋芸術大学当局から締め出しを食った。この対応はかなり問題になった。大学祭での出店も取材拒否するなら、理事会側の揉み消し工作が執拗なことがはっきりする。來住氏を学長にし続けたいと考えるなら、社会を舐めている。
 社会を舐めたと言えば、信じられないことが起きた。スマイルアップが、ジャニーズ性加害問題当事者の会(解散)の副代表だった石丸志門氏を訴えたという。
「SMILE―UP.が被害補償額をめぐり、ジャニーズ性加害問題当事者の会(解散)の副代表だった石丸志門氏を提訴したことが5日、分かった。石丸氏が取材に答えた。
 スマイルアップはさいたま簡易裁判所で被害補償額について同氏と調停を進めていた。同社は10月3日の第3回調停で2000万円を提示したが、双方の主張にかい離があり、合意に達しなかった。調停手続で合意に達する見込みがないとして、調停委員会は同社に調停の取り下げを検討するよう指示したという。
 スマイルアップは5日、石丸氏にメールで
『調停案の提示がない状況で、石丸様のご希望金額を受け入れることは、被害者の皆様との公平等の観点から応じることはできませんので、調停委員会からの指示を踏まえ、本日、調停申立てを取り下げました』
と通達。
『裁判所に対して、金額確定のための訴訟を提起しました』
とも伝えた。
 石丸氏は
『訴状はまだ届いていません。裁判で補償額を決めることになりそうです。被害者が被告で、加害者側が原告の裁判を公開でやるんでしょうか』と首をひねる。
 スマイルアップは他の被害者との公平性の担保を主張する。石丸氏は
『通常、補償額はスマイルアップが明かさなければ、他の被害者には分からないですよね。裁判をすれば希望額や補償額が公になるのではないでしょうか』
と指摘。同氏はかねて法を超えた補償を求めてきたが、
『法の枠内の話にまとめようとしていて、よく分かりません』
と声を振り絞った。
 スマイルアップは石丸氏を提訴したかについて、取材に対し、
『プライバシーを尊重する観点から、個別事案についてのコメントは差し控えさせていただきます』
と回答した。」
ジャニー喜多川の性被害者に対して、金額に納得できないから訴訟する、自分たちの示した金額をもらえとはふざけている。あまりにも、被害者の人権を踏みにじる行為ではないか。
 石丸氏へのスマイルアップの仕打ち、來住氏のセクハラ事件揉み消しに奔走する名古屋自由学院理事会の姿勢。どちらも同じである。自分たちに都合のいい解決で済ませようとする姿勢である。社会はどちらも許さない。
 名古屋芸術大学、大学祭で美術関係の学生たちが出店して、來住氏のセクハラ事件を許さない姿勢を示した勇気はあっぱれである。できれば、元ジャニーズ・タレントを中心とした、ワニズアクションの皆さんに来ていただき、講演会を開催して、來住氏の事件追及を進めることは可能である。來住氏自身、ジャニーズと癒着していたからである。そんな人物を学長にして、セクハラ事件という最悪の事態を招いた名古屋自由学院理事会の責任追及も可能である。
 学生の保護者からの情報提供により、学生の勇気ある行動を伝えられた。改めて、ここに御礼申し上げる。

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